そのつ森とは

2018年8月10日

NPO法人 そのつ森 は宮城県の南端、丸森町はひっぽ(筆甫)地区に2013年7月に誕生しました。

ひっぽ地区は福島との県境に位置する里山に囲まれた山里です。過疎、少子高齢化の進む地区ですが、一方で豊かな自然に魅せられて都市部からの移住者も年々増加傾向にありました。 しかし2011年3月、東京電力福島第一原発事故が発生。放射性物質の拡散による影響で、 若い人が地区を離れ、過疎・少子高齢化に一層拍車がかかり、地区の将来は厳しさを増しました。

一方で少子化により閉校となっていた旧筆甫中学校は震災後、南相馬市から避難された方々の避難所として機能します。一時は200人近い人たちが寝泊まりし、共同生活を送りました。

それにより、旧筆甫中学校が避難所としての役割を終えた後、

「これだけの人々を支えることができた施設を、今までのように空き施設にしておくのはもったいない」

と、地区の中でも話し合いが行われ、以下のような方向性が見えてきました。

「高齢者福祉の拠点として支え合いの仕組みづくりに貢献し、宿泊・体験学習・生産施設として地区内外のふれあい交流の場を実現していく。 そしてこの施設を自然エネルギーの利用、及び学習の場としても機能させることで、原発事故という負の遺産をプラスのエネルギーに昇華していくことも同時に目指していきたい」

こうした夢を叶えるため、NPO法人 そのつ森 は設立されました。

これらの取り組みを通じて、歳をとっても人のつながりの中で安心して暮らせ、人と人、人と自然が共生する持続可能な地域社会づくりを実践していきたい。そしてそんな素敵な山里「ひっぽ」を訪れてみたい、暮らしてみたいという人たちが増やしたい。そんな願いにより、NPO法人 そのつ森は今も活動を続けています。